大哉心乎

2019年 - H1030×W510

この絵の下側にある漢詩は、栄西禅師の「興禅護国論・序」の一部です。

大哉心乎 天之高不可極也 而心出乎天之上

地之厚不可測也 而心出乎地之下

日月之光不可踰也 而心出乎日月光明之表

大千沙界不可窮也 而心出乎大千沙界之外

其太虛乎其元氣乎 心則包太虛而孕元氣者也

天地待我而覆載日 月待我而運行

四時待我而變化 萬物待我而發生 大哉心乎

大いなるかな心や 天の高きは極む可からず しかるに心は天の上にいず

地の厚きは測る可からず しかるに心は地の下にいず

日月の光は こゆべからず しかるに心は日月光明の表にいず

大千沙界はきわむ可からず しかるに心は大千沙界の外にいず

其れ太虚か 其れ元気か 心は則ち太虚を包んで元気をはらむ者なり

天地は我を待って覆載し 日月は我を待って運行す

四時は我を待って変化し 萬物は我を待って発生す 大いなる哉かな 心や